容疑者Xの献身

文庫を知人から借りて読んだ。
くそー,巧いなぁー。○○が○人って可能性は思い浮かんだけど,○○○鑑○なら…って深く考えずに読み進めてしまったよ。最後まで○○○付の○○に意識を向けさせない構成力,お見事。
私的には,ショボさが拭えないそれまでの「ガリレオ」シリーズとは一線を画す,グッドなミステリだと思いまする。
ただ,ラストに対する「感動」「究極の愛」などという賛美には同意しない(^^;)。相手の人柄や価値観を深く知った上で,というのならまだしも,出合ったタイミングで運命感じてるだけですからねぇ。これはどちらかというと信仰に近いのではないかと。「狂」の付く(^^;)。
そういう意味での「ハマった人の哀れさ」はよく出てると思うんだけど。